2011年9月25日 大人と子供の礼拝
  聖  書  ルツ記2章8〜13節 
  説教者  山岡 創

「神の翼の下で」
     

 聖書の中には、歴史物語や預言書、福音(ふくいん)書や手紙など、色々な書がありますが、聖書の中にそういった書が何巻あるか知っていますか?旧約聖書は39巻、新約聖書は27巻、合わせて66巻です。これね、3×9=27と覚えると、覚えやすいよ。
 では、聖書66巻の書を全部言える人、いますか?66巻を覚えるのに、簡単な歌があります。〈旧約聖書覚え歌〉と〈新訳聖書覚え歌〉。ちなみに、旧約聖書覚え歌は、これです(プロジェクターに映す)。(鉄道唱歌のメロディーで)創、出、レビ、民、申命記‥‥‥みんなも歌ってみようか。‥‥‥こうやって覚えておくと、聖書を開くときにも簡単です。

 9月の子どもチャペルの礼拝(れいはい)では、ヨシュア記(エリコ陥落)、士師記(ギデオン、サムソン)を続けて読みましたが、今日はルツ記のお話です。
 この巻の名前の通り、主人公はルツさんです。
 今から3千年以上も昔々、イスラエルの国では飢饉(ききん)が起こりました。畑で作物が収穫できず、食べ物がありませんでした。そこで、エリメレクという人が、妻のナオミ、息子のマフロンとキルヨンを連れて、お隣りのモアブの国に移り住みました。
 ところが、エリメレクさんは、慣れない土地のせいか、死んでしまいます。その後、マフロンさんとキルヨンさんは、モアブの国の女の人と結婚します。一人はオルパさん、そしてもう一人がルツです。国際結婚だったんだね。みんなの知っている人で、国際結婚をしている人はいますか?
 ところが、ところが、その後、マフロンさんとキルヨンさんも病気でかな?、死んでしまいます。後には、女の人3人、ナオミ、オルパ、ルツだけが残されてしまいました。3人はどんなに悲しんだことでしょう。
 イスラエル人のナオミさんは、そこでイスラエルの国に帰ることにしました。でも、オルパもルツもモアブ人です。二人を連れて行くのはかわいそうだと考えたナオミさんは、二人に、モアブに残り、自分の実家に帰りなさいと諭(さと)しました。最初は、二人ともついて行くと言って泣きました。けれども、ナオミさんがもう一度、帰るようにと強く言ったので、オルパさんは泣く泣く自分の家に帰って行きました。
 けれども、ルツは決して離れようとしません。“私もお母さんと一緒にイスラエルに行きます。私もイスラエルで死にます”と言って、ついにナオミさんについて来ました。
 知らない外国に行って住むのは、とても不安だったと思います。みんなも外国に引っ越して住むことになったら、どう?最初はとても不安だと思うよ。何年か前に、A.Sさん、C.Sさんというカナダ人のご夫婦、またU.Iさん、M.Jさんという韓国人のご夫婦が、私たちの教会に来て、一緒に礼拝を守っていたときがありましたね。お仕事で、あるいは留学で日本に来た。見知らぬ外国に行って生活するのは最初、きっと不安だったと思うよ。
 ルツさんもとても不安だったと思います。でも、ナオミさんを独りきりにできない、と思ったんだね。その優しさの方が、不安よりも強かった。でもね、その優しさをちゃんと見ていてくれる人がいたんだよ。それは後の秘密。

 ナオミとルツはイスラエルの国に引っ越してきました。でも、二人のために働く男の人はもういません。でも、昔は女の人が働ける仕事なんてなかったんだよ。それでも、食べていかなければ死んでしまいます。そこで、ルツは畑に行って、落ち穂拾いをすることにしました。落ち穂拾いというのは、今、日本は稲刈りのシーズンだけど、イスラエルには大麦刈りのシーズンがありました。畑で男の人が麦を刈って集める。そのとき、落ちた麦を後ろから拾って集めるのが落ち穂拾いです。
 それ、いいの?泥棒じゃないの?と思うかも知れないね。もちろん、麦を刈り取ったら泥棒です。けれども、落っこちた麦は集めてもいい。イスラエルの国には、大麦刈りをしている時に、落っこちた麦は拾ってはならない。それは、夫が死んでしまった女の人や親が死んでしまった子どもに拾わせてあげなさい、という神さまの決まりがあったからです。働くことのできない女の人や子どもが食べていけるように、生きていけるようにする神さまの優しいルールなんだね。
 ルツもナオミさんのために、一生懸命、落ち穂を拾いました。その姿を、ちゃんと見ていてくれる人がいました。ボアズさんという人です。ボアズさんは、ナオミの夫だったエリメレクの親戚でした。
 ボアズさんは、ルツが外国人だからといって、周りの人が邪魔をしたり、意地悪をしたりしないようにしてくれました。のどが乾いたら飲む水も用意してくれました。
 ルツは、外国人の自分に、なぜこんなに親切にしてくれるのだろうと不思議に思って聞いてみました。すると、ボアズさんは、ルツが自分の夫キルヨンさんが死んだ後もナオミに尽くした真心も、自分の国を捨ててついて来た優しさも、すべて聞いて知っていたからです、だから私もあなたの力になろうと思ったのです、と答えました。ボアズさんは、ルツのことを見ていてくれたのです。だれかが自分のことをちゃんと見ていてくれる。それが分かると、私たちも嬉しくなります。慰められます。独りじゃないと思えますね。

 さて、ルツ記はこの後、3、4章と続きますが、どうなると思いますか?やがてルツはボアズと結婚することになります。そして、二人の間にオベドと名付けられる男の子が生まれます。夫と子供を亡くし、悲しんで帰って来たナオミさんは、大喜びでした。
 さて、このオベドの孫はだれか知っていますか?それは、イスラエルでいちばん立派で、いちばん信仰が深い英雄と言われたダビデ王です。この前の夏の小学生合同キャンプに参加した人は、ダビデのことを学んだので、よく覚えているでしょう。
 では、そのダビデ王のずーっと後の子孫に生まれたのはだれか知っていますか?そう、それはイエス・キリストです。私たちの救い主です。
 神さまのなさることは本当に不思議です。ナオミさんもルツさんも、夫や子供を亡くして不幸になりました。深い悲しみを抱(かか)えました。とても嘆きました。
 でも、それがなかったらイスラエルに戻って来て、ボアズさんに出会うことはなかったでしょう。ルツとボアズが結婚して孫が生まれ、ナオミさんが喜びで満たされることはなかったでしょう。ダビデが生まれ、イエス・キリストが生まれることもなかったでしょう。
 神さまは、私たち一人ひとりの人生をちゃんと見ていてくれます。導いてくださいます。良いことばかりじゃないけれど、きっと無駄なこと、無意味なことは一つもない。マイナスをプラスに変えてくださる時があります。そう信じて生きて行きましょう。
 東日本大震災が起こって6か月余り、不幸になり、悲しみ、苦しんでいる人がいっぱいいます。そういう人々のことも、神さまはきっと、見ていてくださると信じて祈りましょう。また、私たちも苦しみに遭(あ)うことがあります。でも、神さまがちゃんと見ていてくださる、導いてくださると信じて生きられるように、今、聖書を読んで、お祈りをして、礼拝を守って、信仰を強くしていきましょう。




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